死後離婚(姻族関係終了届)のデメリット 遺族年金はもらえる?

配偶者が死亡した後、「姻族関係終了届」という書類を役所に1枚提出するだけで、配偶者の親族(姻族)と法律上の縁を切ることができる死後離婚が急増中です。

この5年で1.5倍になっており、これからも増加していくことが考えられる制度ですが、これを使って何かしら不都合は起こらないのでしょうか?

考えられるデメリットについて知っておくことで、後からしまった!ということにならないようにしましょう。

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死後離婚(姻族関係終了届)のデメリットとは?

死後離婚とは造語であって、法律用語ではありません。姻族関係終了届という名前のとおり、離婚というよりは関係を絶つという絶縁状でしょう。

今後関わりたくない配偶者の両親や兄弟姉妹、親戚との縁が合法的に切れるという大きなメリットのある死後離婚ですが、デメリットも知っておきたいところです。

子供への影響は?

姻族関係終了届は、あくまでも配偶者とその姻族の関係をなくす制度です。通常の離婚と同じように、子供は配偶者の親族のままという関係は残り、戸籍もそのままです。

死後離婚(姻族関係終了届)のデメリット 子供への影響は?

そのため、子供には孫として義両親に対する扶養義務が発生します。子供がいる場合は、これが大きなデメリットとなります。

義両親に介護が必要であったり、生活保護受給者となってしまった場合は、子供に負担がかかることとなり、迷惑をかけてしまう可能性もあるのです。

ただし、これも通常の扶養義務と同じですので、子供にその余裕がなければ負担が及ぶことはありませんし、過去の親子関係によっては扶養義務が生じないこともあります。

相続はどうなる?

姻族関係終了届を提出しても、配偶者の遺産は相続することができます。遺産は、亡くなったときの婚姻関係によって決められるものだからです。

相続人や相続割合などについては、通常の相続権と同じですので、もし借金があったとしたら相続放棄をすればよい、ということになります。

配偶者側の遺族から「死後離婚したのに相続するなんてずるい!」という声が上がるでしょうが、法律で定められていることなので権利として財産を受け取っても大丈夫なのです。

つまり、相続に関してはデメリットはありません。

遺族年金はもらえる?

受給要件を満たしていれば、遺族年金を受給することができます

遺族年金の受給要件や内容についても通常どおりですので、再婚したらもらえなくなるなどの部分は共通しており、デメリットはありません。

死後離婚しても遺族年金はもらえるし、遺産も受け取れるということで、ますます姻族からの風当たりが強くなりそうですね~。

苗字はどうなる?

姻族関係終了届を出しただけでは、名字はそのままで変わりません。

もし旧姓に戻したいなら、復氏届(ふくうじとどけ)を別途提出する必要があります。

法事はどうなる?

配偶者の年忌法要の際に、姻族とその方法や場所、費用負担などでトラブルになる可能性もあります。

姻族関係を切りたいほど関わりたくないと思っているなら、葬儀のときに分骨しておいて、別々に好きなように行うよう取り決めをした方がいいかもしれません。

お墓はどうなる?

知らない先祖や親族と一緒に入りたくない、亡くなってまで配偶者の面倒をみたくない、といったお墓に関する問題は、死後離婚のあるなしに関わらず出てくるものですよね。

お墓の名義人が誰かによって、檀家としての勤めやお寺さんとの関係が変わってきます。自分の名義となっているなら、それらの関係を継続することになります。

もし、ご先祖様も一緒のお墓だと、お墓参りの際にややこしいことになるかもしれませんので、これはちゃんと話し合いをして決める必要があるでしょう。

もちろん、自分が同じお墓に入ることはありません。そもそも離婚していなくても、夫婦は必ず一緒のお墓に入らなければならないという決まりもありません。

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死後離婚(姻族関係終了届)の手続き

姻族関係終了届は、配偶者が亡くなった後ならいつでも出すことができます。いつからいつまでといった期間などに制限はありません。

書類に不備がなければ必ず受理され、後から取り消すことはできません。慎重に考えてから提出するようにしましょう。

ちなみに、自分から言わない限り、姻族には一切知られることもありません

死後離婚のデメリット|姻族関係終了届で年金・苗字・子供への影響は?

死後離婚に必要な書類

そもそも、姻族関係終了届ってあまり聞き慣れない書類名です。どこで手に入れてどこへ提出するのでしょうか。

役所の戸籍関係を扱っている部署で書類をもらうこともできますが、都市圏の自治体ならホームページからダウンロードすることができるところもありますので、提出予定の役所のホームページをチェックしてみてください。

提出にあたり、必要な書類はこれだけです。

  • 姻族関係終了届
  • 本人の戸籍謄本
  • 配偶者の戸籍謄本(死亡が確認できること)

なお、地域によっては戸籍謄本すら不要な役所もありますので、戸籍係に尋ねてみてください。

姻族関係終了届の提出と受理

本人の自筆で姻族関係終了届に記入・捺印をした上で、本籍地か居住地のお役所に提出します。配偶者の親族の同意などは不要です。

届け出の際に費用が発生することはありません。また、役所によっては24時間受け付けてもらえます。

まとめ

死後離婚を選択し、姻族関係終了届を提出することによる、相続・子供への影響・遺族年金・苗字・法事・お墓などのデメリットについてまとめました。

特にお子さんがいらっしゃる方は、子供が親族間のトラブルに巻き込まれる可能性がある、こじれる場合があるということを考える必要が出てきます。

親子の縁を法的に切る方法はなく、法律上の関係は一生続きます。自分一人で判断するのではなく、特に成人した子供には、その旨をきちんと話し合いで決めたほうがいいですね。

もし子供がいないなら、死後離婚によるデメリットはほとんどありません。新たな人生の一歩を踏み出すためにも、選択肢として覚えておきましょう!

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